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2019 NSFC-CAS-JSPS共同シンポジウム

7th NSFC-CAS-JSPS International Workshop on
Frontier of Science and Technology 2019

2019年10月11日(金)~13日(日)、山東大学(中国·済南市)において、NSFC-CAS-JSPS共同シンポジウム「International Workshop on Frontier of Science and Technology 2019」を開催しました。本シンポジウムは、JSPSのカウンターパートである国家自然科学基金委員会(NSFC)、中国科学院(CAS)と共同で2013年から毎年開催しているもので、今回で通算7回目の開催となります。今年は、JSPS中国同窓会会長であり、山東大学及びカシュガル大学物理学教授でもある孫振東先生がシンポジウム全体のコーディネーターを務めました。「分子の核スピン異性体と分子分光学(Nuclear Spin Isomers of Molecules and Molecular Spectroscopy)」をテーマとし、日本、中国、ロシアの計13名の方々より講演いただき、各機関の研究者、博士研究員、大学院生等、延べ70名以上に出席いただきました。

シンポジウムに先立ち、実施機関、主催機関及び講演者各位が会見を行い、実施機関を代表して山東大学·物理学院院長·陳峰教授よりご挨拶と、山東大学·物理学院副院長·郝暁濤教授より山東大学についてのご説明がありました。

山東大学説明の様子 右から、山東大学·物理学院院長·陳峰教授と廣田センター長、物理学院副院長·
郝暁濤教授

午前のセッションに先立って行われたオープニングセレモニーでは、まず、本シンポジウムの主催者である、NSFC国際合作局アジア·アフリカ·国際組織処:孫姝娜副研究員、及びCAS国際合作局アジア·アフリカ合作処:陳海濤業務主管より挨拶の後、実施機関を代表して山東大学物理学院:陳峰院長、カシュガル大学物理与電気工程学院:夏立新副院長よりご挨拶いただき、最後にJSPS北京研究連絡センター:廣田センター長より挨拶とJSPS事業について簡単に紹介を行いました。

NSFC国際合作局
アジア·アフリカ·国際組織処
孫姝娜副研究員
CAS国際合作局
アジア·アフリカ合作処
陳海濤業務主管
山東大学·物理学院
陳峰院長
カシュガル大学·物理与電気工程学院
夏立新副院長
廣田センター長によるJSPS事業紹介

午前·午後に分けて行った計3セッションでは、13名の研究者の方々にご講演いただきました。午前のセッションでは、日本から、東京大学·生産技術研究所·福谷克之教授より「Pd表面に分子化学吸着した水素の回転状態と高速オルソパラ変換」についてご説明いただき、また、北海道大学·低温科学研究所·渡部直樹教授からは、「極低温における氷上での水素と水分子の核スピン挙動:宇宙化学への示唆」について、講演いただきました。

東京大学·生産技術研究所
福谷克之教授
北海道大学·低温科学研究所
渡部直樹教授

続いて午後のセッションでは、東京工業大学·理学院·金森英人准教授より、「分子のオルソパラ状態間の放射遷移の検出」について紹介いただき、また、富山大学大学院·理工学研究部·榎本勝成准教授からは、「極低温原子の光会合分光法における核スピンの効果」について講演いただきました。

東京工業大学·理学院
金森英人准教授
富山大学大学院·理工学研究部
榎本勝成准教授

各セッションの質疑応答では、限られた時間の中、会場の参加者から様々な質問や意見が寄せられ、シンポジウム後のバンケットでも意見交換が続き、研究者同士が親睦を深める大変有意義な機会となりました。

JSPS北京研究連絡センターは、今後も日中研究者間の活発な研究交流の場として、本シンポジウムを継続的に実施し、発展させていきたいと考えております。