2022年11月19日(土)、20日(日)、海南省三亜市に所在する中国科学院深海科学与工学研究所(以下「深海研究所」)において、2022年度JSPS中国同窓会総会が盛大に挙行されました。
新型コロナの影響を受け、3年ぶりの開催となった本年度の総会は、深海研究所の全面的な協力の下、安全・確実な感染拡大防止政策を遵守して開催されました。折しも本年は日中国交正常化50周年にあたり、新旧の友人知人が一堂に会し、理解と友情を深めるとともに、協力を発展させる良い機会となりました。
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本年の総会は、同窓会員である深海研究所・楊陽研究員がコーディネーターを務め、約50名の同窓会員が家族・友人を伴い参加しました。
総会に先立って開催された理事会で、孫振東会長は同窓会の近年の様々な活動を総括しました。理事会は新会長の楊彪教授と第6期の理事会メンバーを承認し、今後の活動計画について議論しました。
続く総会では、参加した全会員が孫振東会長の報告と理事会の決定を聞きました。JSPS北京研究連絡センターから旧理事に記念品が贈呈され、新理事には任命状が交付されました。新理事会のメンバーのリストについては、以下のリンクを参照のこと: https://www.jsps.org.cn/jspsbj/site/txhjp/lshjp-2022.htm
孫振東会長から退任の挨拶 |
山口英幸センター長からオンラインで挨拶 |
深海研究所・陽寧副所長から挨拶 |
楊彪新会長から就任の挨拶 |
今回の総会の「学者講壇」には以下の6名の会員が招待され、自身の研究に基づき、それぞれの研究分野の参加者と会員に対し、学術的講演を行いました。JSPSを通じた幅広い交流の利点を示すだけでなく、第一線の研究者による分かりやすい説明を通じて、会員に身近な知識体験が提供されました。
「学者講壇」講演者:
中国気象科学研究院地球変化与極地研究所 周凌晞
蘇州大学エネルギー学院 楊新波
大連理工大学建築与芸術学院 蘇媛
内モンゴル農業大学動物科学学院 芒来
上海海洋大学海洋科学学院 湯勇
広州大学土木工程学院 呉楊
昼休みに参加者は、深海研究所がプロデュースする展示スペース「深海空間」で、深海研究所と中国美術学院が毎年共同開催する美術コンペティションの受賞作品を鑑賞しました。作品は「深藍・極地」をテーマとし、科学と芸術の融合・相互理解が感じられるものでした。
午後は、楊研究員の案内で、深海科学・深海技術・資源開発の利用と産業化の方面における深海科学研究所の最新の科学的研究成果について、深く学びました。
楊研究員による深海科学・深海技術・資源開発の利用と産業化の方面における深海科学研究所の最新の科学的研究成果紹介 |
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海洋探査分野の卓越した研究者である呉時国研究員による「南海での深海掘削工程における地質リスク評価に関する主要技術と応用研究」と題した講演 |
研究室や施設内部で、深海研究の分野に特有の機器や設備を見学 |
それから、参加者は、深度1万メートルの深海探査の貴重な映像を見た後、科学調査船の水上作業や深海装備作業などを現場で見学しました。 最後に、鯨とイルカの標本館を訪れ、鯨・イルカと人類の関係に関する生態学的な話を聞き、海洋環境を保護するための効果的な生態学に関する認識を確立しました。最後に劉山虎副会長がこの日の活動の総括を行いました。
2日目は、三亜市内にある崖州湾科学技術城(サイエンス・シティー)を訪問しました。崖州湾科技城は「世界的ビジョン、国際標準、三亜市の特色、高度な位置付け」という構想の下で、陸海の調整、産業的繁栄、文化的自信を備えた先導的科技城として建設されました。参加者は崖州湾科技城産業振興センターを訪問し、習近平総書記の指導の下で策定された国家深海戦略および海洋大国建設計画の詳細を聞きました。続いて、海南省崖州湾種子研究所を訪問し、産学研の緊密な結合を理解しました。
情報技術企業「科大訊飛」の海南自由貿易港人工知能翻訳サービスセンターを訪問し、
人工知能が可能にする地球規模のバリアフリーの相互作用を直接体験 |
最後に参加者は、科学調査船「探索2号」に乗船し、国の重要機器への敬意を胸に、有人潜水艇「深海勇士」との別れを惜しみながら、イベントを締めくくりました。
総会の前日には、楊陽研究員がJSPS事業説明会を開催しました。
本年の総会の開催にあたって、多大な協力をいただいた楊陽会員と研究チームに感謝の意を表したいと思います。
JSPS中国同窓会の活動が楊彪新会長の下で益々発展することを願うとともに、ひいては日中間の友情が永く続いていくことを祈ります。
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