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2014 CASS-JSPS共同シンポジウム(報告)

Symposium on Economic Growth and Labor Market in China and Japan

2014年8月20日(水)、中国社会科学院学術講演ホール(北京市)において、中国社会科学院(CASS)との共催で、「中日経済成長と労働市場シンポジウム(Symposium on Economic Growth and Labor Market in China and Japan)」を開催しました。

中国社会科学院との共催シンポジウムは、日中間の社会科学分野における研究交流を促進する目的で2012年に始まり、通算3回目となる今年度は、「日本と中国における経済成長及び労働市場」をテーマとした内容で開催しました。

シンポジウム冒頭の開幕式では、中国社会科学院の周雲帆国際合作局副局長によるご挨拶に続き、当センターの和田センター長から開催御礼の挨拶がありました。

和田センター長による挨拶 シンポジウム会場の様子

その後、テーマに基づき、「経済の発展段階の判断と比較、労働力推移、ルイスの転換点」、「ルイスの転換点後の現象、産業推移、構造変化」、「所得の変化、所得分配、スキルの変化」、「労働力市場制度と労使関係」の4つのセッションが組まれました。各セッションでは、日本と中国の経済成長および労働市場について、中国社会科学院の蔡昉副院長を皮切りに、労働経済分野の研究者の方々それぞれのご専門の見地からご講演をいただきました。

日本側からは、独立行政法人経済産業研究所の森川正之副所長、日本貿易振興機構(JETRO)北京代表処の真家陽一副所長、専修大学の櫻井宏二郎教授、明治大学の遠藤公嗣教授、兵庫県立大学の大住康之教授、大阪大学の野田知彦教授、東京大学の岡崎哲二教授よりご講演をいただきました。セッションごとの質疑応答では会場の参加者から数多くの質問や意見が挙がり、具体的な論点について非常に有意義な議論ができました。

中国社会科学院蔡昉副院長による講演の様子 経済産業研究所森川副所長による講演の様子

当日は、関係分野の中国人研究者の他、日本の関係機関からも多くの参加があり、総勢約120名もの方々にご参加いただき、盛会となりました。シンポジウムにおいては講演テーマについて参加者間で活発な意見交換が行われ、今後の学術交流の発展が期待できる内容となりました。

JSPS北京研究連絡センターとしては、今回のシンポジウムでいただいた貴重な意見を参考に、今後も日中研究者間の活発な研究交流の場として、本シンポジウムを発展させていきたいと考えております。

なお、今回シンポジウムで発表された貴重な資料は下部からダウンロードできます。

プログラム
Program

セッション
Session

講演者所属·氏名
Speaker

講演タイトル
Title

資料

Economic Development Stage, Labour Transfer and Lewis-Turning Point

中国社会科学院副院長
蔡昉(CAI Fang)

Understanding China’s Labor Market

日本経済産業研究所副所長
森川正之(MORIKAWA Masayuki)

Human Capital and Economic Growth: Japan’s Experience and Implications for China

日本貿易振興機構北京事務所副所長
真家陽一(MAIE Yoichi)

Management issues of Japanese-Affiliated Firms in China mainly on the employment and labor

Industrial Transfer and Structure Change after Lewis-Turning Point

専修大学経済学部教授
櫻井宏二郎(SAKURAI Kojiro)

Choice of technology and labor in economic development

中国社会科学院人口与労働経済研究所研究員
都陽(DU Yang)

Sustain the China Miracle: Reaping the Dividends from Hukou Reforms

武漢大学経済管理学院教授
鄒薇(ZOU Wei)

Does Land Finance Operate Like “Drinking Poison to End Thirst”?——A Spatial Dynamic Panel Data Approach for Prefecture-Level Cities in China

Wage Change, Income Distribution and Skills Improvement

明治大学経営学部教授
遠藤公嗣(ENDO Koshi)

Labor Supply, Skill Development and Economic Growth after “Lewisian Turning Point”: An Institutional View

北京大学経済学院教授
夏慶傑(XIA Qingjie)

Effect of Higher Education Expansion on Wage Distribution in China

兵庫県立大学経済学部教授
大住康之(OSUMI Yasuyuki)

Endogenous skill assignment, productivity, and wage inequalities

中国人事科学研究院副研究員
李暁華(LI Xiaohua)

The Effect of Changes in the Skills on China's urban Wage Structure

Labour Market Institutions, Labour Relations and Economic Development

首都経済貿易大学労働経済学院院長
馮喜良(FENG Xiliang)

Research on Prevention and Resolution of Collective Labour Dispute in China

大阪府立大学経済学部教授
野田知彦(NODA Tomohiko)

The industrial relations system in Japan: The benefits and drawbacks

中山大学嶺南学院副院長
李勝蘭(LI ShengLan)

Labor Law System and Human Capital Level: An Empirical Study Based on Provincial Panel Data

東京大学大学院経済学研究科教授
岡崎哲二(OKAZAKI Tetsuji)

Passing thorough the Turning Point and Decline of the 'Dual Structure': The Case of Japan