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JSPS中国同窓会2014年学術シンポジウム(報告)

2014年11月30日(日)、JSPS中国同窓会シンポジウムを天津医科大学学術会議中心(天津市)で開催し、同窓会員及び学生ら約70名が参加しました。

まず、JSPS東京本部人物交流課·亀井課長より今年も同窓会シンポジウムが開催されたことへの感謝の辞が述べられました。続いて、天津医科大学薬学院·孔徳新教授から挨拶が述べられました。

今回の学術シンポジウムは「革新的新薬の発見と階級開発」をテーマに開催されました。日本側及び中国側各2名の研究者の方々にご講演いただきました。

まず、初めに医薬品医療機器総合機構·矢守隆夫審査センター長が「challenges of academia and PMDA for new drug development from Japan」について、PMDA(医療品·医療機関の認証審査機関)の組織や役割等についてご講演されました。続いて、微生物科学研究所沼津市所·川田学支所長代理が「Discovery of antitumor national compounds modulating the tumor-stromal cell interactions」について新しい実験結果を交えながらご講演されました。

医薬品医療機器総合機構·矢守隆夫審査センター長
微生物科学研究所沼津市所·川田学支所長代理

中国側は、復旦大学医学院薬理系·黄志力教授が「The mystery of sleep, from basic research to drug discovery」についてご講演されました。睡眠時間と死亡率及び神経の関係についてご説明されました。黄志力教授は1999年にJSPS外国人特別研究員に採用されたご経験があり、日本語も堪能でいらっしゃいます。最後に、天津医科大学薬学院·孔徳新教授が「Development of innovative new drugs in China」についてご講演されました。薬品の発展における近年の中国における動向について、また新薬の実験結果について述べられました。孔教授には、今回の同窓会シンポジウムを開催するにあたり多大なご協力をいただきました。

復旦大学医学院薬理系·黄志力教授
天津医科大学·孔徳新教授

休憩を挟んで、JSPS東京本部人物交流課·亀井課長よりJSPS国際事業について紹介を行いました。続いて、今年度のBRIDGE Fellowship Program帰国者4名による報告会が行われました。

中国科学院水利部成都山地災害環境研究所の唐翔宇研究員は、東京大学、三重大学、京都府立大学、農業環境技術研究所を訪問されました。また、福島県の福島第一原発近くの土壌に付着した放射性セシウムの除去作業に参加し、採取した土を用いて実験を行いました。中国農業大学生物学院·李賛東教授は、東京農業大学にて共同研究を実施されました。その他岐阜大学、広島大学、佐賀大学、九州大学を訪問され古くからのお知り合いの研究者達との絆も深められたようです。華科技大学生命科学·技術学院·楊光教授は、大阪大学をはじめ7機関を訪問されました。2004年から2006年にJSPS外国人特別研究員として九州大学にて研究されていましたが、今回は今までに関わりのなかった大学の教授とも交流を計ることができ、新しいネットワーク構築ができたと報告がありました。最後は、中国社会科学院世界経済·政治研究所の周見研究員より報告がありました。主に北海道商科大学商学研究所、佐賀大学、渋沢栄一史料館を訪問され、「渋沢栄一と近代中国」について資料収集を行われました。また、今回の訪問成果については、第四回在来知歴史学国際シンポジウム(主催:佐賀大学、清華大学、中国社会科学院外国経済史研究センター)にてご発表されました。4名の方々の分野は多岐に渡っていますが、いずれも日中の研究交流の活発化への一助となることが期待されています。

JSPS北京研究連絡センターでは、今後もJSPS同窓会事務局として会員の皆様の支援を行うとともに、同窓会活動を多くの方に知っていただけるよう取り組んでいく予定です。